花粉から異物(アルゲン)となるタンパク質が溶け出し、
貪食細胞(マクロファージ)に取り込まれ、
花粉は、非自己(異物)であると認識されるのです。
この情報は、リンパ球(ヘルパーT細胞のうちのTh2)
を介して、
骨髄由来のリンパ球であるB細胞に伝えられます。
そして、B細胞は、その花粉アレルゲンと特異的に反応する
抗体を作り出すのです。
体内に侵入した病原細菌や毒素などの異物を
排除し無害化するのが抗体ですが、ヒトには
IgG、IgM、IgA、IgD、IgE
の5つのタイプの抗体が存在します。
この中の『 IgE 』が、血液や粘膜中に存在する
肥満細胞や好塩基球に結合します。
再び、花粉アレルゲンが侵入してIgEに結合すると、
様々な化学伝達物質(ケミカルメディエーター)が遊離して
症状を引き起こすことになる抗体を作ります。
再度、花粉という異物(アルゲン)が体に侵入すると
肥満細胞の表面にある抗体と結合し、
肥満細胞からヒスタミンなどが分泌さ花粉を最大限体外に
排出させようとします。
これが、鼻水、鼻づまり、くしゃみ
という、花粉症の三大症状です。