2015年01月27日

花粉症 対策 にはまず花粉症とは何かを知ろう その1

花粉という異物(アルゲン)が鼻の粘膜に付着すると
花粉から異物(アルゲン)となるタンパク質が溶け出し、
貪食細胞(マクロファージ)に取り込まれ、
花粉は、非自己(異物)であると認識されるのです。

この情報は、リンパ球(ヘルパーT細胞のうちのTh2)
を介して、
骨髄由来のリンパ球であるB細胞に伝えられます。

そして、B細胞は、その花粉アレルゲンと特異的に反応する
抗体を作り出すのです。

体内に侵入した病原細菌や毒素などの異物を
排除し無害化するのが抗体ですが、ヒトには

IgG、IgM、IgA、IgD、IgE
の5つのタイプの抗体が存在します。

この中の『 IgE 』が、血液や粘膜中に存在する
肥満細胞や好塩基球に結合します。

再び、花粉アレルゲンが侵入してIgEに結合すると、
様々な化学伝達物質(ケミカルメディエーター)が遊離して
症状を引き起こすことになる抗体を作ります。

再度、花粉という異物(アルゲン)が体に侵入すると
肥満細胞の表面にある抗体と結合し、
肥満細胞からヒスタミンなどが分泌さ花粉を最大限体外に
排出させようとします。

これが、鼻水、鼻づまり、くしゃみ
という、花粉症の三大症状です。
posted by 花粉症 at 15:55| 花粉症 対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

花粉症 対策 にはまず花粉症とは何かを知ろう その2

IgEとい抗体が一定レベルまで肥満細胞に結合した時を
感作が成立したと言います。

これは、つまり、花粉症が発症の準備が整ったこと
を意味するのです。

「 突然として花粉症になった・・・」とぼやく人が
いますが、本当のところは、
それまで体内では発症のための準備が着々と進んでいたということなのです。

花粉の付着など外部からの刺激により
ヒスタミンが細胞から放出し、
鼻などの不快な症状を起こすのです。

ヒスタミンは脳(中枢神経)で
覚醒作用、学習機能、記憶や食欲の調節、
体温調節、ストレスの制御

などの作用に深く関わっています。

ヒスタミンは 受容体(細胞表面にあるたんぱく質)と
結合して機能します。

このヒスタミン受容体は4種類で
花粉症の症状、炎症、アレルギー反応に関係するのは
H1受容体です。

脳での働きもH1受容体が関与しています。

ということで、ヒスタミンは
脳内では有益に働き、鼻などでは有害な働きをするのです。

そこで、このH1受容体に、
抗ヒスタミン薬を結合させれば、花粉症の不快な症状
は避けられるということのなります。


花粉症 対策 にはまず花粉症とは何かを知ろう その3
さてさて、この抗ヒスタミン薬が脳に入ったらどうなる?
のでしょう?

栄養素など必要なものは、血液から脳へ送り込まれます。

薬物など脳に障害を及ぼすおそれのあるものを
排除する血液脳関門と呼ばれる機構があります。

第一世代品の市販品に多く使われる
抗ヒスタミン薬の多くは、血液脳関門を潜り抜け
脳に入ってくるようです。

抗ヒスタミン薬が脳に入れば
集中力、判断力、作業能力が低下してしまいます。

典型的な第一世代抗ヒスタミン薬は、
クロルフェニラミンです。

このクロルフェニラミンはたったの2mgで
ウイスキーシングル3杯に匹敵すると言われています。

数日から2週間程度服用して充分な効果が出てくる
第二世代抗ヒスタミン薬(これを抗アレルギー薬と呼ぶことが多い)や
ケミカルメディエーター遊離抑制薬については、
医師の処方箋が必要となります。
posted by 花粉症 at 15:54| 花粉症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月25日

花粉症 薬 その1

花粉症においては、ステロイドは
主に重症例に対する抗炎症作用を期待して用いられます。

抗ヒスタミン薬の内服などでは充分な効果がない場合、
副作用の心配があるので、ステロイド剤は、
短期間または頓服として内服が行われます。

症状を抑える効果が高いこともあり、
漫然と処方を続ける医師も存在するようですが、

副作用だけでなくステロイド離脱困難に陥ることが
あるので要注意です。

特に小児に長期投与を行うと
成長障害など重大な副作用が起こり得るのです。

点鼻薬のステロイドの場合は、
局所に作用したのち、体内ですばやく分解されるものもあり

副作用の心配も少ないため、
重症の鼻炎がある場合には積極的に用いられることもあります。
医師によっては、重症でない場合も積極的に
用いる場合があります。

特に遅発相による、鼻詰まりに効果的とされています。
鼻血が出やすくなる副作用を感じる患者も多いようです。

目の症状がひどい場合も、ステロイドの点眼薬が出される
ことがありますが、
副作用に注意して慎重に処方してもらいましょう。

眼圧などの検査ができる眼科専門医に
処方してもらうのが一番です。
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花粉症 薬 その2

本来はアルゲン(異物)では無い自己ですが、
免疫を担当する細胞であるT細胞から見て、

非自己に見える細胞を攻撃しないようにする
仕組みが免疫寛容ですが、これを免疫療法と呼びます。

悲しいかな、花粉症の確実な根治療法は
まだ確立されていません。

そんな中で、このアレルゲン免疫療法(減感作療法)が
もっとも根治療法に近い療法のようです。

アレルゲン免疫療法は薬物療法とは異なり、
治療終了後もアレルギー防止効果が持続する点に
特徴があります。

患者によっては、数〜十数年後に
同一または異なる花粉に再感作する可能性は残ります。

一方、現在承認されている治療方法では
毎週〜月1回程度の通院治療が必要であり、

完全な効果を得るまでには、
数年程度継続する必要があるという療法です。

舌下減感作療法は在宅治療が期待されますが
日本においてはアレルゲンワクチン錠は未承認なのです。
posted by 花粉症 at 15:51| 花粉症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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